北風作戦と太陽作戦・・【学習塾】

最近の音楽のことはあまりよく分からないのですが、E-girlsというグループが「北風と太陽」という曲を歌っているのですね。

生徒や卒業生でE-girlsが大好きな子がいるので、グループ名は知ってましたがこんな曲があったのは知りませんでした。

この北風と太陽という物語のあらすじは皆様よくご存知かと思います。

でもこの物語は「実際に現場で生徒を指導している者」としては少々違和感があるのです。

まるで北風が悪者みたいですよね?

 

北風作戦」と「太陽作戦」のどちらが中学生を指導する上で有効だろうかと考えてみました。

おそらく机上の空論な教育評論家は「そりゃ太陽に決まってるべ!」と言いそうな気がしますけどね(笑)

私からすると「両方とも正しくて」「両方とも間違ってる」と思うのです。

太陽作戦」には致命的な欠点があります。勉強したがらないでダラダラしている生徒がいるとします。この生徒に「疲れているみたいだからお菓子をあげましょう。」と言ったとします。

この生徒はこれに味をしめ「次からは疲れた振りをすればお菓子をもらえる」と思ってしまう可能性があるということです。

 

北風作戦」にも大きな欠点があります。勉強したがらないでダラダラしている生徒に「お前は気合いが足りない! しっかりやれ!」と言ったとします。これでピリッとしてちゃんとやり始める子もいるでしょうが、その生徒が「本当に具合が悪くて」ダラダラしていたとしたらどうでしょう。

こんな叱り方はやる気を促すどころか、完全にやる気を奪ってしまいかねません。

 

北風も必要なのです!

 

あれは10年以上前のことでした。ある中3の女の子がいました。彼女は「部活では部長」を務めており、部員を引っ張る立場にいました。とても真面目に勉強するし、成績も良い子でした。その子が急に夏休み頃から気持ちが入らなくてダラダラし始めてしまいました。

私はまるで白鵬を叱れなかった宮城野親方。朝青龍を叱れなかった高砂親方のように「この子はできる子だから」と変な遠慮をしてしまい、叱ることができませんでした。

結局その生徒はそれから数週間後KOSHIN学院を辞めて他塾に転塾してしまいました。当時のバイトスタッフからは「なんであの子だけ叱らないんですか?」と説教されてしまいました。

あの時初めて「叱らなかったことを後悔」しました。成績が良かろうがなんだろうが「気持ちが入ってなかった」わけですから、あの場面では面接するなり厳しく注意するなり何か方法があったはずでした。

しかーし!

その生徒は退塾してしまったのですが、高校に合格したときに私に会いに来てくれました

先生、あの時は辞めちゃってごめんなさい!」彼女はそう言ってくれました。

私は「あの時もっと厳しくしかってあげられなくてごめんなさい」と返事をしました。

その後は2人で涙をポロポロこぼしながら、彼女が塾生だったころのことを語り合いました。そしてその後彼女は数年間KOSHIN学院のスタッフとして私の仕事を手伝ってくれました。

北風も太陽も必要なのです!

 

何度かこのブログで「生徒は時々叱って欲しそうな目をしている」ことがあると書きました。先ほどの卒業生の場合は、私がそのタイミングを逃してしまったのが失敗でした。

反対に「お願いだから今日は叱らないでという目をしている」こともあります。そんな時に北風作戦を使ったら大変なことになってしまいます。

実はお恥ずかしながら、私は何度か北風と太陽の使い方を間違えたことがあります。間違える度にスゴく反省しました。ただその「間違い」が今では私の貴重な「経験」になっています。

実は今日もひとり中学1年生の女の子が眠そうな顔をしてダラダラと勉強していました。しばらく様子を見ていたのですが「やる気はあるのだけど、どうにも眠たい」という表情をしていました。

そこでは今日は「太陽作戦」に出ました。休憩時間に生徒全員にジュースをコップ一杯ずつ出してあげました。

案の定彼女は元気を取り戻し、後半は本当に一生懸命頑張っていました。

北風でいくのか太陽でいくのか・・そもそも見て見ぬ振りをするのか。

 

これに「正解に辿り着く方程式」なんかありません。私の経験の全てを動員して瞬時に判断していくしかありません。

北風作戦を取るにしても「どのように北風を吹かせるか」も瞬時に判断しなければなりません。

だから生徒指導は本当に難しいです。

しかーし!

私の采配がピタリ・ピタリと決まったときの快感もあります。こういう時は嬉しいです。

しかーし!

生徒はたくさんいます。一度に北風と太陽の両方を使うなんていうこともあります。

ただひとつ言えるのは、私の気持ちを「いかに生徒に伝えるか」が大切だということ。そして「生徒の本当の気持ちをどこまでくみ取ってあげられるか」が大切だということ。

私がこの仕事を続ける限り永遠に悩み続けるテーマです。

それでは今日はこの辺で。 また明日!

【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、一生懸命頑張る生徒をトコトン応援する高校受験専門の学習塾です!】