生徒のカバンの中・・【学習塾】

すみません。また昔話です(笑) あれは20年以上前、まだ塾を作って数年目のことでした。

 

とある中学1年生の男子(仮称:ゴンタ君)がいたんですけどね。彼は小6から塾に通ってくれていました。

 

彼が中1の二学期の時のことです。

 

試験対策のために各自自由に勉強して良い日を設けていました。ところがゴンタ君だけは「挙動不審?」な行動を繰り返していました。

 

カバンの中をごそごそ覗き込んだり、同級生にワークや教科書を借りようとして断られたり・・・

 

ははぁ~ん!

 

私はピーンときました。おそらく肝心な試験勉強用のワークや教科書を持ってきてないんだろうなと。

 

そこで・・・

 

塾長
おい、ゴンタ! カバンの中のものを全て机の上に並べてみなさい!

 

しかーし!

 

それは私の想像の遙か上をいくものでした。

 

カバンの中に入っていたもの・・・

 

  • 鉛筆が一本
  • 大量のプリント類

 

以上!

 

ワークや教科書が入ってないのにも驚きましたが、その「大量のプリント」の正体は・・

 

全て小学生の時に私が渡したものだったのでした。

 

つまり彼は小学生の時からずっとカバンの中を整理していなかったのでした。

 

塾長
ワークや教科書はどうしたの?

 

ゴンタ
分かりません。入っていませんでした・・・

 

当時は私も経験が浅かったせいもあるのですが、さすがに怒鳴ってしまいました・・

 

 

怒鳴った後で重大な事実に気がつきました!

 

確かにゴンタ君の行動はまずいんですけどね、でも私はもっと重大な事実に気がつきました。

 

それって小学生の時の私の状態と同じじゃん!

 

なんだか「昔の自分」を叱っているような気になって、どうにもやるせない気持ちになりました。

 

そりゃそうだよな・・・

 

こんな状態で勉強ができるようになるはずがないよな・・

 

 

事件はそれで終わりませんでした・・

 

試験が終わった後に、小学生と中学1年生を連れて「遠足」に行くことになっていました。

 

しかーし!

 

どうしても「何も勉強しなかったゴンタ君を連れて行く気持ち」にはなれませんでした。

 

とても可哀想ではあるのですが、心を鬼にして「遠足に行きたかったら、明日からちゃんと教科書やワークを持ってきなさい!」と伝えました。

 

しかーし!

 

結局ゴンタ君は、次の日も持ってきませんでした。そこでゴンタ君が遠足に参加することを許可しませんでした。

 

すると!

 

ゴンタ君のお母さんが血相を変えて塾に乗り込んできました!

 

「先生! なんでゴンタだけ遠足連れて言ってもらえないのですか? ゴンタが家で泣いてます!」

 

安倍総理の真似をして、「事情を丁寧にですね、ご説明させていただきたいと、このようにですね、思っている次第であります。」なんて言ってる場合ではありません。

 

とにかく「状況」を詳しくお母様に説明しました。

 

可哀想にゴンタ君のお母さんは「それはゴンタが悪い! 先生はなにも悪くない! ごめんなさい!」と言って大きな声で泣き始めてしまいました。

 

私にとっても実に後味の悪い事件になってしまいました・・・。

 

 

実は今でも時々思い出して後悔するんです・・

 

私がとった行為は「間違っていた」とは思わないのですが、でもお母さんをあんなに悲しませる前に「やってあげられること」があったんじゃないかと思うのです

 

かと言って、中学生のカバンの中を検査するというのも嫌だし・・。

 

その前に「カバンの中が怪しい」ということに気がつかなかった自分にも腹が立つし・・。

 

 

結局「今となっては」どうしようもないことなんですけどね。ただ私は彼と彼のお母さんを救ってあげられず、ゴンタ君は途中で塾を去っていきました。
※申し訳ない気持ちと、やるせない気持ちがこんがらがっていました。

 

 

もし今だったらどうするだろう?

 

当時はまだ「ADHD」とか「アスペルガー」なんていう言葉もなかったし、あったとして世間に認知されていませんでした。

 

ゴンタ君がADHDなどなのかどうかは、私は医者ではないので診断できません。

 

でも今だったら「いろいろな診療機関」があるので、診察をおすすめするかもしれないし、しないかもしれません。これは本当にデリケートなお話しですから、ひとつ間違えたら保護者の方を本気で怒らせてしまうかもしれませんしね。

 

おかげでその後ADHDなどについて、随分勉強することになりました。そういう生徒さんは「叱ってはいけない」ケースがあるのだということも学びました。

 

ただ!

 

今なら「様子がおかしい」ことに、もっと早く気がつけると思うのです。

 

実際にいまでは「様子がおかしい」と思ったら、すぐに保護者の方と連絡をとります。

 

連絡をとったからと、すぐに改善するものではないかもしれませんが、しかし保護者の方も私も気をつけてみてあげることはできます。

 

こんな悩みを、いったいいくつ抱えてきたんだろう。。 そしてその度に私は・・・。

 

それでは今日はこの辺で! また明日♪

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