「最小努力で最良の結果」に潜む落とし穴

「教育」という言葉には、誰もが自分なりの経験と想いを重ねています。誰もがかつて子供だったからこそ、教育を語る資格はあるといえるでしょう。しかし、その語り口や価値観が、果たして本質を捉えているのかと問えば、首を傾げざるを得ない場面が多々あるのも事実です。

塾業界に身を置く者として、私は近年の「効率至上主義」に強い違和感を覚えています。「最小の努力で最良の結果を」「いかに無駄なく成果を得るか」——一見スマートなこの考え方は、教育現場においては大きな誤解を招きかねません。子供たちの「将来の自立」という教育の本来の目的から逸れてしまう可能性があるからです。

たとえば、以下のような4つのケースを想定してみてください。



教育的効果が最も高いのはどれでしょうか?
多くの方がを称賛し、にも価値を認めるでしょう。もまた、努力しなかった結果を受け止めるという意味では、本人の学びにつながります。しかし、③には注意が必要です。



わずかな努力で合格する。これは運か、もしくは持って生まれた才能かもしれません。塾業界ではこの③を成功事例として誇らしく語ることがあります。「効率的に合格できたのだから、それで良い」と。しかし、本当にそうでしょうか?私はそうは考えません。確かに、効率よく結果を出すスキルは、指導者としての腕前を示すものかもしれません。しかし、その結果が子供の将来を見据えたとき、本当に教育的効果を持つのかは疑問です。

教育は、その過程にこそ価値があります。困難にぶつかったとき、どう立ち向かうのか。失敗したとき、何を学ぶのか。努力を重ねたことで、自分の限界と可能性をどう認識できるのか。こうした体験の積み重ねこそが、子供の人間形成において欠かせない栄養となります。

もちろん、努力が必ず報われるとは限りません。100%の努力でも不合格になることはあります。しかしその悔しさや挫折は、必ず人生のどこかで役に立つ。一方で、努力を怠って合格してしまった子供は、障害を乗り越える経験を奪われてしまうのです。

だからこそ、私たちは「教育」と「教科指導」を明確に分けて考えなければなりません。教科指導のスキルとして効率を重視するのは当然です。しかし、それを教育と同義にしてしまっては、子供の本質的な成長を見誤ってしまいます。

私は、努力が報われる経験を重ねさせることこそが、真の教育だと信じています。それがたとえ合格という結果に結びつかなくても、子供が自分の成長を実感し、自信を育むことができれば、それは教育の大きな成果といえるのです。

効率ではなく、過程の豊かさを大切に——



それが、KOSHIN学院の教育理念です。


今日のポイント!

泥臭い努力の中から『成長に必要なもの』が見つかる!


それでは今日はこの辺で! また明日♪


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この記事を書いた人

瀬下淳志のアバター 瀬下淳志 KOSHIN学院塾長

神奈川県平塚市田村にある高校受験専門の集団個別指導の学習塾です。お勉強が苦手でもお断りしませんが『やる気』は大いに気にしています。