〜「耕心」の視点から考える家庭教育のかたち〜
「父親は子育てに関わらない方が良い」という言葉を耳にすることがあります。背景には、父親が関わることで家庭内の緊張が高まったり、子どもが萎縮してしまうといった経験談があるのかもしれません。しかし、KOSHIN学院の理念「耕心(心を耕す)」に照らしてみると、父親が教育に関わることには多くの可能性と学びがあると感じます。
今回は、父親が教育に関わることのメリットとデメリットを、実際の現場での経験や子どもたちの心の動きに寄り添いながら考えてみたいと思います。
【動画】子どもの教育に父親が口を出すことのメリット・デメリット
父親が教育に関わるメリット
1. 多様な価値観に触れる機会になる
母親と父親では、人生経験や考え方、感情の表現方法が異なることが多くあります。父親が教育に関わることで、子どもは「違う視点」に触れることができ、柔軟な思考力や対話力が育まれます。たとえば、母親が感情的な共感を重視するタイプであれば、父親が論理的な説明をすることで、子どもは「感情」と「理性」の両方を学ぶことができます。
2.社会との接点を感じられる
父親が仕事の話や社会の仕組みについて語ることで、子どもは「家庭の外の世界」に興味を持つようになります。これは将来の進路選択や職業観の形成に大きな影響を与えます。特に思春期の子どもにとって、父親の語る「リアルな社会」は、自分の未来を考えるきっかけになります。
3.安心感と信頼の土台になる
父親が日常的に子どもの話を聞いたり、学校行事に参加したりすることで、子どもは「自分は大切にされている」と感じます。これは自己肯定感の向上につながり、困難に立ち向かう力の源になります。父親の存在が「見守ってくれている」という安心感を与えるのです。
父親が教育に関わるデメリット
1.過度な期待やプレッシャーになることも
父親が教育に熱心すぎると、子どもは「期待に応えなければならない」と感じてしまうことがあります。特に「男だから」「長男だから」といった性別や役割に基づく期待が強い場合、子どもの心に重荷を与えてしまうことがあります。教育への関わり方には、子どもの個性やペースを尊重する柔らかさが必要です。
2.感情のすれ違いが起こりやすい
父親が「結果」や「効率」を重視するタイプの場合、子どもの「気持ち」や「過程」を見落としてしまうことがあります。たとえば、テストの点数ばかりに注目してしまい、子どもが努力した過程を認めないと、子どもは「わかってもらえない」と感じてしまいます。これは親子関係の信頼を損なう原因にもなります。
3.母親との教育方針の違いが家庭内の摩擦になることも
父親と母親で教育方針が大きく異なる場合、子どもが混乱したり、家庭内で対立が生まれることがあります。たとえば、父親が厳しくしつけようとする一方で、母親が優しく包み込もうとする場合、子どもは「どちらに従えばいいのか」と迷ってしまいます。教育方針は夫婦で共有し、子どもに一貫したメッセージを届けることが大切です。
「関わり方」がすべてを決める
父親が教育に関わること自体が「良い」「悪い」と一概に言えるものではありません。大切なのは「どのように関わるか」です。子どもの心に寄り添い、対話を重ね、信頼関係を築くことができれば、父親の関わりは子どもの人生にとって大きな財産になります。
KOSHIN学院では、父親が子どもと一緒に学び、悩み、喜びを分かち合う姿を何度も見てきました。その姿は、まさに「心を耕す」営みそのものです。父親が教育に関わることは、子どもだけでなく、父親自身の心も育てる機会になるのです。
塾長より
父親が教育に関わることには、光と影の両面があります。しかし、子どもとの関係を「耕す」ことを意識すれば、その関わりは必ず豊かな実りをもたらします。父親として、教育者として、そして一人の人間として、子どもと共に心を耕していく道を歩んでいきたいものです。
父親には、父親にしか出来ないこともある
それでは今日はこの辺で! また明日♪
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